甲州葡萄の可能性は世界へと

世界に通じるワインへ

あのロバート・M.パーカーJr.氏が"寿司ワイン"と絶賛し、日本のワインに初めてパーカー・ポイントが付きました(87-88)。世界に通じるワインを造る事を目的とし、2004年はテストケースで2000本造り、ほとんどが海外(主にアメリカ)に輸出され好評完売しました。

次の世紀に向けてアジアにおけるワインの消費量の著しい増加は間違いないでしょう。世界最大人口をかかえる地域が発展するに伴い中流階級層が厚くなり、所得も増え、洗練した味を求めてワインに対する要望、需要も劇的に増えることが予想されます。KOSHU Cuvée Denis Dubourdieu(甲州キュヴェ・ドゥニ・デュブルデュー)は国際市場で発売される最初の日本国産ワインで、アジアのワイン産業の可能性を明示しています。

最近までは、ワールドクラスのワインはヨーロッパのみで生産されると考えられていました。米国200年祭が行われた1976年に、パリのアカデミー・デュ・ヴァンがカリフォルニアワインとフレンチワインを比較したテイスティングを開催しました。ここで初めて、カリフォルニアのワイン産業はフレンチワインに匹敵する品質のワインを生産できる事を証明し、ナパ・ヴァレーは国際的にヨーロッパ外の地域で、世界に通用するワイン生産地として認められました。

過去20年の間に、サウス・アフリカ、オーストラリア、ニュージーランド、アルゼンチンなどの国々がワイン生産を始め、ワールドクラスのワインとして楽しまれています。今初めて、日本はアジア最初の世界に通用するワイン生産地として認められようとしています。世界にまだ知られていない土着ぶどうが使われたこの繊細で独特のスタイルを持つワインはアジアの基準のワインとなるでしょう。

消費と生産

消費は生産と切っても切れない関係です。ワインを多く消費する国は、同じくワインの生産国です。したがって、アジア市場が拡大すれば、自然にアジアで生産されるワールドクラスのワインが必要です。次に、拡大しているワイン市場では、消費者は二極化しています。金銭的に豊かな消費者は最高級ワインを求め、大衆消費者は品質にはあまりこだわらず、価格でワインを選びます。市場がより洗練されるに従い、ワインは日常的に楽しまれ、消費者もより洗練され、価格と品質のバランスを求めるようになります。ですから、ワインは手ごろな価格であるべきです。(より産業が発展している米国では、小売価格で最高20ドルが目安です。)価格と品質の良いバランスと簡単に区別のできる個性で同じ価格帯のほかのワインと差別化を図ることができます。

comments on KOSHU

ロバート・M・パーカーJr.

ワイン評論家

KOSHU2005“Rising Sun”

去年も今年もとてもかろやかでドライ、アルコール度が低く(10%)、マロラクティック発酵を施させていないこのワイン。ロワールのソーヴィニョンとミュスカデを、足して二で割ったようなものを想起させる。まさにさわやかで心地よく、寿司や刺身のお供に、心おきなく飲むためのワインであることは明らかだ。味わいはドライ。この在来種は、ヴィニフェラ種と共通する若干のDNAを持っているように見受けられる。軽いアルコールが、このライトボディのワインに実によくマッチしている。さわやかで風味に富み、かといって尖ったところはない。いずれにしても良質なワインであり、マロラクティック発酵を行わずにタンク発酵させた、低アルコールのドライな白ワインを求める多くの人々を、喜ばせてくれることだろう。

www.erobertparker.comより

田崎 真也

世界ソムリエ

色調は輝きのあるグリーンがかった淡いイエロー。香りは華やかで、グレープフルーツや青リンゴ、ほのかにカリンの香りにライラックやジャスミンのような花の香りが加わり、さらにエストラゴンなどのようなハーブ香、ミネラル香などが調和。味わいはやわらかでバランスのとれた第一印象から、フレッシュな酸味が広がりアフターにも柑橘系の爽やかなフレーヴァーを残す。

ヴィノテーク掲載記事より

山本 益博

料理評論家

約1,300年の歴史を持つ「甲州」種のぶどう。いままで日本古来の在来種と思われていたのですが、じつはヨーロッパが原種であることが判明し、「koshu」はいま欧米から熱い視線を寄せられているワインです。その「koshu」は柑橘系の香りを放ち、フレッシュ&フルーティー。卓上で料理と一緒に味わってこそ本領を発揮します。同じ土壌から育ったぶどうと農作物、さらに魚貝、どの相性も抜群。和食と共に楽しみましょう。

林 真理子

エッセイスト

おいしかったです!最初飲んだ時は、物足りないような気がしましたが、お刺身、京野菜等と組み合わせると、口中で次々に変化します。バースデープレゼントに京野菜詰め合わせが届いたのです。お刺身のワサビで、いっきに口の中で変化し、ひき締まっていきますが、他の白ワインと違い、くさみが全くありません。豊かさが増したという感じです。お醤油にもよく合い、香りの素晴らしさは損われません。けなげで強い、誰とでも合う日本女性という感じでしょうか。
うちのただの酒飲みの主人も「こりゃーうまい」を連発しておりました。料理中もおいしいですが、食事がひといきついてまた口に入れると、きりりといっそう個性が強くなっていくようです。いい体験させていただき、ありがとうございました。
出来ましたら、みなに自慢したいので、2、3本、譲っていただけますか!

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